ロレックスの名声を高めた冒険家たち

ロレックスの名を世に知らしめたのは、数々の冒険家による偉業でした。偉業達成の時、彼らの腕に光っていたのがロレックス。

しかし、そこにはロレックスの巧みな戦術が隠されていました。

ドーバー海峡を渡ったロレックス

1927年、ひとりの女性がドーバー海峡を泳いで渡りました。彼女の名はメルセデス・グライツ。速い潮の流れと水温に負けず、15時間15分かけて彼女と共にドーバー海峡を渡った腕時計がありました。それが、ロレックス「オイスター」です。

これにより、ロレックスの高い防水性が証明され、瞬く間に世界中でロレックスの名が轟くことになったのです。

実は、この「偉業」はロレックスが巧みに仕掛けた宣伝戦略と言われています。

メルセデス・グライツはそれまで無名のスイマー。ドーバー海峡を初横断したわけでも、女性初でもなく、記録も先人に劣ります。しかも、彼女がドーバーを泳いだのは10月7日ですが、その偉業が讃えられたのは11月24日のこと。それはロレックスが新聞の一面に出した広告でのことでした。

エベレストを登頂したロレックス

高山を登る時、時計に求められるのは高い気密性です。中に湿気が侵入すると、ムーブメント内で結露や凍結が発生し、機構が破壊されてしまいます。

そんな中で、エドモント・ヒラリーがエベレスト初登頂の時に持っていったのがロレックスであるとして、その気密性が証明されたと言われています。

ところが、これもロレックスの巧みなイメージ戦略。ロレックスを着けていたのはヒラリーではなく、同行したシェルパ。ロレックスはエベレスト登頂を目指す登山家に自社の腕時計をどんどん提供していたといいます。

しかしその後、無酸素登頂に成功したラインホルト・メスナーの腕にはデイトジャストが装着されているなど、実際に登山での有用性は確かなようです。

その他にも、アメリカ軍パイロット、チャック・イエーガーと共に初の音速の壁を超えたのもロレックス。深海潜水艇「トリエステ号」の外郭に取り付けられ、10,908mの深海でも機能することを証明したのもロレックス。

数々の冒険により、ロレックスの名は高められたのです。

ロレックスの名を知らしめた「三大発明」とは?

腕時計のトップブランドであるロレックスを、トップブランドたらしめた最大の理由は、画期的な三つの発明にあると言えます。

その三つの発明の凄さとは何なのでしょうか?その評価を紐解いて、ロレックスブランドの真価を見極めましょう。

常識を覆した「オイスターケース」

当時は、時計と言えば懐中時計でした。その当時の腕時計と言えば懐中時計にベルトをつけたようなもので、壊れやすく防水性は皆無でした。

そんな中で1926年にロレックスが開発したのが「オイスターケース」です。

バネ仕掛けのねじ込み式リューズと、ねじ込み合わせ式のケースで構成される堅牢性の高いケースは、水やホコリからムーブメントを完全に保護し、その形状から「オイスター(牡蠣のような二枚貝)」と名付けられました。

その後の1927年、ドーバー海峡を泳いで渡った女性の腕につけられていたのがロレックスのオイスター。このことが新聞で指摘されると、世界中にロレックスの名が響き渡りました。それまでの常識では腕時計をつけて海を泳ぐなど、考えられなかったからです。

その後の標準となった「パーペチュアル」

当時の機械式腕時計は毎日ゼンマイを巻き上げなければなりませんでした。ねじ込み式のリューズを外してゼンマイを巻き上げ、またねじ込むのです。

もし万が一ねじ込みが甘かったり忘れたりすると、せっかくのオイスターのよる防水性も台無しです。

そこでロレックスが考えたのが自動的にゼンマイを巻き上げる機構。1931年、片側にしか回転しない半円形のローターが、人が腕を動かす度に巻き上がる「パーペチュアル」を発明。

この機構は後の自動巻時計の標準機構となります。

実用腕時計の完成形「デイトジャスト」

創業から40周年を迎えた1945年に発明されたのがデイトジャスト。3時の位置に小窓を設け、そこに日付を表示するというもの。今は当たり前ですが、当時は画期的な機能と驚かれました。

この3時の位置の小窓というのもロレックスのこだわり。この位置ならばシャツの袖が被っても見やすいという理由があるのです。

このように三つの発明が、ロレックスブランドを支えています。

ロレックスを買うなら知っておきたい人気モデル

ロレックスを手に入れたい。それは、腕時計好きならば必ず夢見ること。しかし、そこにどんなモデルがあるのか知っておく必要があります。

ロレックスは装飾品ではなく実用時計。自分のニーズに合っているのはどのタイプか、しっかりと選んでから購入することで、愛着も生まれるからです。

メカ好きの心をくすぐる「クロノグラフ」

通常の時計の機能と共に、ストップウォッチやタキメーター、回転計算尺など様々な機能を更かしたのがクロノグラフタイプ。ロレックスでは「デイトナ」などがそれにあたります。

そのゴテゴテとした意匠や、メカニカルなルックスから男性に圧倒的な人気を誇っています。さらに、機械自体が複雑なため、他のモデルより割高となっています。

スタンダードな「三針モデル」

デイトナやGMTなどと比べるとシンプルな印象の「エクスプローラー」や「エアキング」。時針、分針、秒針のみの三針モデルで、時計としてはスタンダードなタイプです。

しかし、スタンダードだけに飽きが来ず、信頼性が高いのもこのタイプの特徴。冒険家向けの「エクスプローラー」は、シンプルなだけに壊れにくく、信頼性も高い逸品です。

ロレックスのフラッグシップ「ダイバーズウォッチ」

言わずと知れたロレックス最大の特徴と言えば防水性・気密性。その性能を極限まで高めたのが「サブマリーナ」や「シードゥエラー」などのダイバーズウォッチ。

一般的には200m以上の防水性を持つものを指しますが、ロレックスは桁違い。シードゥエラーは1,220mという防水性能を誇り、その実用性はピカイチです。

世界を股にかける「GMT」

ロレックスの人気モデル「GMTマスターⅡ」の特徴は、専用のGMT針で第2時間帯を表示できる点です。

海外の特定地域の時間が一目瞭然で、時差がある場所と連絡をとるような仕事の人や、海外に渡航する際に非常に便利です。

その他にも、ヨットマン向けの「ヨットマスター」やカーレーサー向けの「コスモグラフ」などのプロフェッショナルモデルや、磁場に対する堅牢性を備えた「ミルガウス」など人気モデルが多数。自分の好みの逸品を是非見つけてください。

116610 ロレックスサブマリーナのディテールはこちらをご参照ください。

ロレックスと他のアイテム

 

ロレックスと別の腕時計と比較して優れているのは、時計そのものの性能とプロデュース力を置いて他にありません。

ロレックスはいまでこそ、高級ブランド時計として知られていますが、もともとは冒険や極所での使用に耐えるために設計された、実用時計です。

陸・海・空。極限の氷の世界、宇宙空間や光の届かない深海、そして音速を超えるGの世界。そのすべてにおいて、冒険家たちとともに旅をするのがロレックスであるというプライドが、今日、ほかの泥ブランドにも比較しえない価値を持つに至った所以です。

ただ、それを実現したのはロレックスが宣伝活動に惜しみなく資本を使ったからこそです。

今でいうところのブランディングが、当時のさまざまなエポックメイキング的な出来事ともに展開されてきたため、今日のブランド力が築き上げられていったというわけです。

ドーバー海峡横断もしかり、エベレスト登頂もしかり、アポロ計画もしかり、です。ロレックスは常に、これらの計画をサポートしてきました。

こうしたブランドの「顔」の部分では、熱心なマーケティング活動を続けていたのと同時に、「脳」の部分、肝心の中身の部分でも絶え間ない研究と、日夜を問わない開発がすすめられてきました。

苦心の末に開発された新しいムーヴメントは、精度や耐久性を向上させたうえ、機械を利用した量産体制を実現したのです。

ロレックス以外のメーカーでは開発できない汎用的なムーヴメントは、精度や耐久性ともにロレックスには全く歯が立ちません。

ロレックスのほとんどのモデルが、クロノメーター認定を受けていることは、見逃してはならない事実です。

歯が立たないものをたやすく量産できる開発力と生産力、機能性もデザインも優れた面を持ち合わせるロレックスが、世界一の腕時計メーカーであることを認めざるを得ないでしょう。

ロレックスの魅力

ロレックスの魅力は語りつくすことができませんが、ここでは時計そのものの魅力から少し離れ、エピソードについてご紹介したいと思います。

▼エピソード1.デイトナ
デイトナの名前の由来は、アメリカのレース場「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」。クロノグラフ(ストップウォッチ)機構を装備しているモデル。

▼エピソード2.GMTマスター
パン・アメリカン航空のパイロットが装着するために開発されたパイロット・ウォッチ。2つのタイムゾーンを表示できる。機能性に優れているモデルでビジネスユースにも最適

▼エピソード3.エアキング
ロレックスの中でも最古のペットネームが「Air King」。初代エアキングとしてRef.5500は長寿モデルで1988年まで、実に50年近く製造されていた。

▼エピソード4.エクスプローラー
洞窟探検など、昼夜区別のつかない極限の環境でも実用性を失わないモデルとして開発されたアドベンチャーウォッチ。イタリア人登山家のエベレスト登頂でその機能性が評価された。

▼エピソード5.サブマリーナー
世界初のダイバーズウォッチとしてあまりに有名。防水性能に優れるロレックスの人気モデル。

▼エピソード6.スカイドゥエラー
2タイムゾーンと年次カレンダー機構と、複雑機構が搭載されたスタイリッシュなモデル。

▼エピソード7.デイトジャスト
オイスターケースとパーペチュアル機構にデイトジャスト機構を搭載した初のモデル。

そのほかにもデイデイトは当時のアメリカ大統領、アイゼンハワー氏に送られたことをきっかけに、最高峰モデルとして今日までその変わらない価値を提供し続けています。
またオイスター・パーペチュアルは、ロレックスの原点となるモデルで、こちらも決して忘れることはできません。

それぞれのエピソードはロレックスの歴史の一部です。
そういったエピソードが豊富なこともロレックスの深みが増し、世界中で愛好家が増える要因なのでしょうね。

次のページ →